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執筆者の写真河合浩之

謎と回収。



5人に1人。

さて。

スライドプレゼンテーションというのは、オーディエンスにとっていわゆる「体験」です。

プレゼンはプレゼンターからオーディエンスへの一方通行ではなく、会場全体がひとつの舞台。オーディエンスはプレゼンの「参加者」となります。

そして、オーディエンスが参加者として体験するものは、すなわち「刺激」で構成されています。

視覚、聴覚をメインとして、あるいは(デモンストレーションによって)触覚や味覚・嗅覚も刺激されるかもしれません。

いかにオーディエンスを刺激し、記憶に焼き付く体験にするか?――それがスライドプレゼンの考え方です。

その刺激のなかでも大きな役割を担うのが、スライドに表示されるビジュアル。つまり視覚的な刺激です。

では、このスライドに表示されるものとは、いったい何でしょうか?

答えは、「光」です。

紙の印刷物はインクでできていますが、プロジェクターからスクリーンに投射される映像は「光」でできています。いわゆる「RGB=赤 (Red)緑 (Green)青 (Blue)=光による色の3原色」です。

スライドプレゼンは、光による刺激を活用したプレゼン、と言えるでしょう。

ここで、おもしろいデータをご紹介します。

5人に1人。

これは、

『光を「聞く」ことができる人の割合』

だそうです。

光の刺激を受けると同時に音が聞こえるという人が、5人に1人。

つまりスクリーンに投影されたビジュアルが「聴覚」にも刺激を与えている、ということですね。


ということで、本日のポイント。

スライドのビジュアルや動きを考えるときに、音を意識する。

そのスライドで展開されるビジュアルが、どのような音として響くのか。

これをイメージすることで、アニメーションや画面切り替えといった動きの表現が決まってくるでしょう。

そして、視覚だけでなく聴覚まで刺激する強いインパクトをつくりだすことができるでしょう。

光による刺激を「音」として考える。

スライド制作の際に、ちょっと意識してみてください^^

 

で、タイトル「謎と回収」について。

冒頭で提示した『5人に1人』というのが「謎」で、『光を「聞く」ことができる人の割合』というのが、謎の「回収」となります。

オーディエンスは「謎」が提示された時点で、その答えを探ろうとプレゼンに集中します。

つまり、オーディエンスの興味をプレゼンに惹きつけることができるのです。

そして、その答えが「回収」された瞬間、オーディエンスはカタルシスを感じ、オーディエンスの記憶に焼き付きます。

この「謎→謎の回収」をプレゼンのストーリーに取り入れることによって、興味深くおもしろいプレゼンにすることができます。

なーんてことがいろいろ書かれている本が、

『スライドを極めればプレゼンは100%成功する』(技術評論社)


以上、宣伝でしたw

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